ヤクミルクを求めて山道を行く 6

こんにちは。Lalitpur(ラリトプール)向田麻衣です。

 

今日は先日書いた「ヤクミルクを求めて山道を行く 5」の続き、

そして、今回がヤクミルクを巡る旅の記録の最終回となります。

 

ヤクのファーマーとお別れをして、バスがくる小さな村までようやくたどり着き

その日の夜は、みんなでお酒を飲み、たくさん食べて眠りにつきました。

 

山1

 

翌日は晴れて、気持ちのいい朝。

山間を雲が流れて、大きな生き物のようにも見えます。

私たちが昨日までいた山が、遠くに美しく、霞がかって見えました。

 

バスを待つ場所

 

さて、カトマンズに帰るぞ!ということで

バス停に行くと、バスは姿を見せません。

 

バスのチケット売り場にいた男性に訪ねると、カトマンズへの

道の途中の村でバンダ(ストライキ)が起きているので

バスは出ない。とのこと。

 

私もカメラマンの大さんも、明日のフライトでバンコクに向かう予定だったので

この日のうちにどうしてもカトマンズに帰らなければいけない状況。

バスはでないし、道には徐々にバリケードがはられ始め、村は閉鎖の状況に。

 

「お金はいくらでも払うので、車をチャーターできないか。」と

映画の台詞のようなフレーズを繰り返し、村の若い衆が車を探し始めてくれました。

 

なんとか、一台の車を調達、それから、値段を交渉し、

若いドライバー2人を頼りに私たちは車で村を出発しました。

 

バンダの他にもいろいろな事が重なります。

道は大雨で地滑りが起きているため、私たちが車を降りて出て、

素手で岩をどけるなどしなければいけません。

 

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横を見ると、こんな感じで、岩がごろごろと落ちてゆく。

 

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「私たちも一歩間違えばあの岩と同じように…。」と思うと背筋が凍り付き、

私は車内で硬直した状態で、少しずつ進む車に揺られていました。

 

なんとか断崖絶壁の細い道を通り抜けると、次はバンダの村のバリケードに阻まれます。

ここは、ドライバーの若い2人が、その村の友人に頼んでいてくれて

警察に説明をし、「日本人の友人が、今日(本当は明日だけど)

の飛行機で帰国するためどうしても今通らなければ行けないのだ」

と訴え、全部で4つのバリケードを通り抜けました。

 

金属バットや棒切れをもった村人に車はぐるりと囲まれ

上から下までじろりとにらまれ、私はここでも背筋が凍るような思いでした。

しかしながら、丁寧に説明をすると、ニコニコと送り出してくれました。

ほっと一息。

私たちは、更にカトマンズに向けて車を飛ばします。

 

そうしてようやくカトマンズまで到着!

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ただいまー!

カトマンズの夕焼けがこの日はなんだかとても美しく感じました。

 

ヤクミルクを巡る旅。ほんの数日のできごとでしたが

私にとっては忘れられない経験となりました。

 

あの遠くの山で暮らしているファーマーの方々が

丁寧に育んだ動物や植物の恵みを届けてくれている、

そしてそれが、カトマンズでソープやバームとして形を変え

そして、日本に届けられるのだとうことが奇跡のように感じられます。

 

「これから頭にヤクミルクをぶら下げて山を下りるとき君の顔を思い出すよ。」

と、帰り際にいってくれたハリーの言葉が私にとって大切な宝物になりました。

 

(終)